逗子市内に完成した塾生さんの家のオープンハウスに行きました。もちろん設計は
住みたい鎌倉・建て主塾のサポーター建築家。このSNZさんの場合は、土地探しの段階で相談がありました。「急斜面に造成した土地なんですけど、どんな家が建ちますか?」という相談があったのです。
複数の建築家に設計相談をすることになり、最終的に、希望の駅から10分以内で価格的にも予算内ということでSNZさんは、この土地の購入を決断しました。その時のポイントは斜面部分は価値が無いので全部その金額内で売ってもらうということでした。そして、昨日のオープンハウスでは、そんなやりとりがあったこともすっかり忘れていたのですが、新築された家を見ると、それが大きな設計上のメリットになっていたことを目の当たりにしたのです。
この土地の販売図面では40数坪という表記があるのですが、それは一番上の写真のよう壁の内側の平な部分のことです。新築された家をみると、この部分に目一杯どころか家(OMソーラーのパイプ部分)がはみ出しています。これって?と思っていると建て主であるSNZさんから斜面の土地を沢山買ったことを言われて思い出しました。
土地は斜面部分まで広くあるので、実際の土地は100坪以上あることになり、建物は目一杯(場合によってはオーバーハングして)建てられるわけです。それが敷地からはみ出して建ててあるように見えるのです。これにより1Fにリビングと居室を設けて、2Fには浴室だけという、ほぼ平屋のプランが実現できました。
平屋と言ってもリビング部分は天井を高くして開放感を持たせてあります。またリビングの上には、200万円以上の予算を費やしてOMソーラーの集熱器を載せています。リンビグの上の方にはフィックスのガラスサッシを入れてあり、外からの目線を一切気にする事無く、隣接する公園や道路側の桜の木を眺めることができます。
そしてなんと言ってもこの家の最大の魅力である高台の眺望を活かすリビングに隣接する10帖ほどのインナーバルコニーの存在です。多くの建て主が、リビングは20帖以上という要求が最初に出るのですが、実際に予算や設計の制約から難しい場合が多いのです。この場合も、インナーバルコニーと合わせて約20帖の空間を創出することでニーズを満たしています。
そもそも、優秀な建築家が設計した家は10帖のリビングでも広く感じさせることができるのです。住みたい鎌倉・建て主塾の経験から言えば、建売り住宅などと同じ広さでも2割るくらい広く感じさせる仕掛けができます。目線の抜けや窓の取り方、外の空間との連続性や縦方向への空間の広がりなどを駆使してそれを実現するのです。完成したものは比較にはなりませんが、建築家に10〜15%の設計料を支払う理由はそういう空間デザインへの対価ということができます。
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